エコ活動紹介(一般向け)

エコプラザ「再生販売ゾーン」の紹介 / 佐賀市エコプラザ

再生ゾーン訪問記

誰かにとって要らないものは誰かにとっては必要なもの

「もの」を活かして循環ライフ

行ってきました!「佐賀市エコプラザ」の再生ゾーン

佐賀市高木瀬町・佐賀市清掃工場の敷地内にある「佐賀市エコプラザ」は、環境にやさしい暮らしのヒントを分かりやすく楽しく学べる環境学習施設です。
正面玄関を抜けて左手に進むと、ごみを減らすための知識や技術を身につけてリユース(再利用)の意識を高めることを目的とした「再生ゾーン」があり、ここでは環境に関する講座やイベントの開催、施設見学などを行っています。そしてここは、ある事の大切な窓口でもあります。それは「再生品の販売」。ここには市民が持ち込んだものをリユース品として販売するコーナーがあることをご存じでしたか? まだ使えるものを「活かす」取り組みは、ごみを減らすための大きな一歩。「再生ゾーン」ではどんなことが行われているのでしょう?
エコプラザスタッフ 江下千恵さんを訪ねてお話を聞いてみました。

★市内から「ごみ」を減らして循環する仕組みをつくりたい

中に入ると、「ここはリサイクルショップだったのか!?」と初めて来館する人は驚く人が多いそう。ごみを処理している清掃工場に、リサイクルショップがあるなんて誰も思わないかも。でも、やはり、ここに再生販売ゾーンがあるのは大きな意味があるのです。
「ここでは、市民の方が持ち込んだものを無料で引き取り販売しています。持ち込まれる方にとっては不要なものでも、他の方が使うかもしれません。ここで物をお預かりして必要とする人に販売することで、ごみになる運命だったものを活かすことができます。こうした循環のお手伝いをしているのがこの再生ゾーンです。」(江下さん)。

↑本は1日につき3冊まで無償で持ち帰ることができる

 

↑シルク地が多いネクタイは、手芸用布地としても活躍しそう

 

↑洋服から外したファスナーも手芸用品として生まれ変わった!

売り場を見渡すと、子供服や食器、和服や本、家具など、ありとあらゆるものが陳列されており、季節ごとに売り場のレイアウトや打ち出す商品を変えたり、コメントをつけたりと並べ方も工夫している様子が垣間見えます。
「開設して17年経ちますが、ほぼ毎日のように来て下さる常連さんがいらっしゃるんですよ(笑)。同じレイアウトのままだったら飽きるでしょうし、新しく持ち込まれる商品もあるので、ちゃんと買い手がつくような努力もしています。例えば、夏場にはガラスの食器を中心に陳列したり、パーティシーズンや年末年始向けに、鉢盛やオードブルが盛れるような大皿などを出したりすることもあります。また、和服などのお持ち込みも多いのですが、着物をそのまま売るのではなく、一部はボランティアの方に協力してもらって糸をほどいて和の布地にして販売しています。お持ち込みいただいたネクタイもほどいて布地にしているんですよ。古着は、ファスナーやボタンを外して、手芸小物として販売しています。」(江下さん)
頭が下がるようなリサイクル! 確かに、手芸用品としては欲しい人が現れるかもしれない…。話を聞いていると、何でも安易に捨てたらいけないような気になってきた…。

↑着物をほどいて布地にしたものは和ダンスに収納されている

 

あ、そういえば、こないだ大掃除したときに不要な洋服をリサイクルショップに持っていこうと思って車の中に入れていたんだった! 思い出した私は、早速、市民として「持ち込み」を実体験してみました。

意外とカンタン。受付カウンターで「持ち込みです」って言ってみて

思い付きでまさか持ち込み体験をするとは思わなかったけど、スタッフの方がにこやかに対応してくれるので、緊張しなくても大丈夫。やることは、用紙に必要なことを記載して商品を渡すだけ。その後、持ち込んだ物を再生ゾーンで扱えるか扱えないかを確認してくれます。細かいルールはありませんが、持ち込みの際に留意しておいたほうがいいことがあるそう。
「エコプラザでは、他の方がまた使えるものを販売していますので、販売できそうにないものはお持ち込みできません。まだ誰か使ってくれるかな…と思えるものをお持ちください。」
要は、見た目がボロボロになっていたり、誰も買いそうにないものは引き取ることができないというわけ。次の人へバトンタッチできそうなものを持っていくようにしましょうね。
私が持ち込んだ物は、幸いなことに全部引き取ってもらえました!この服が誰かのものになってまた活かされる思うと少し嬉しい気持ちに…。

↑記入のカードはいたってシンプル。すぐに完了

 

↑引き取れるかどうかを確認してくれる

「持ち込み」は「譲渡扱い」。「捨てる物」が減って良かったという気持ちが大切!

受け取ってもらった服は、値段が付けられた後、売り場に並びます。持ち込みは、あくまでも「譲渡」。自分は使わないけど、他の人が使ってくれるかも、という気持ちで持ち込んでくださいね。
再生ゾーンでは、「販売コーナーで商品を見て、欲しいものを入手する」という方法の他に、館内にあるボードに「譲ります・求めます」の情報を発信して、譲ってほしい人と譲りたい人との仲介役も担っています。この情報はエコプラザ公式ホームページでも見ることができるので、シチュエーションに合わせて利用してみてください。

「私たちは、まだまだ使えそうなものを使いたいと思う人に繋ぐお手伝いをしていますが、エコプラザに再生ゾーンがあると知らない方も多いんですよ。断捨離や終活という言葉がありますが、捨ててしまう前に、ちょっとだけ「誰かが使ってくれるかも」と手を止めてみてください。そして、清掃工場へいらっしゃる時に、「これはどうかしら?」とお立ち寄りくださってもかまいません。お一人お一人の気づき、行動がごみを減らす一歩に繋がり、CO2削減にも貢献することになります。お持ち込み以外にも、講座などを開催しています。まずはお気軽にお越しください」(江下さん)
持ち込まれた商品を活かすことで、ごみが減る。このシンプルな活動を繰り返すことで循環が生まれて、人々の意識も変わっていくといいですね。

↑「欲しいです!」とスタッフに声をかけたらもらえる「ウエス」。

「ウエス」をどんどん活用しよう!!

帰り際、「希望される方に差し上げているんです」と、飲み物の紙パックの入れ物に布地を重ね入れた「ウエス」というものをもらいました。不要な衣類を裁断して、使い捨ての雑巾として再利用するためにつくられたもので、手作り感満載で見た目が可愛らしいんです。
「油ものをした後のフライパンをこのウエスで拭き取ってから洗うと排水が汚れず、食器を洗う洗剤も水も減らすことができます。環境にも優しくエコでしょう? 不要なものが別の物に生まれ変わるという例です。」(江下さん)
それは素晴らしい!エコプラザに不要品を持ち込むのもよし、自分で不要な洋服を切って雑巾や布巾をつくるもよし、リサイクルって気合いを入れてやるものじゃなく、ちょっと発想を変えるだけで誰でも気軽に始められそう!そういえば、私もいらなくなった靴下や服を切って掃除や靴磨きに使っているんだった!!
「それってエコじゃないですか!!」(江下さん)
そうか、そういうことか! こんな小さなことからだったら誰でも循環を意識したことが実践できるかも。皆さんも難しく考えずにできることから始めてみませんか?


毎月第三日曜日はエコマーケット開催中!
エコプラザでは環境に関する講座を常時開催中
★環境にもペットにも優しい「マイエンザ」作り
★マイエンザで「ぼかし」作り
★モノづくり初級~廃材で木材工作~
★包丁研ぎに挑戦
★おもちゃ病院
★裂き織り基礎&小物づくり
★着物着付けレッスン(エコプラザの着物で着付けを学ぶ)
★帯でバッグ作り etc
※予約制です。お電話でお申し込みください。

■佐賀市エコプラザ
佐賀市高木瀬町長瀬2396
開館時間:10:00~17:00
休館日:水曜
電話:0952-33-0520
HP:https://www.saga-ecoplaza.jp/


 

相互リンク